ラテン語説
ペンギンの語源は,ラテン語の
"pinguis"(肥満)によるという仮説。15世紀後半以降、大西洋を横断したスペインのタラ漁師が、北西大西洋のニューファンドランド島周辺に生息する飛べない潜水性の海鳥であるオオウミガラスをスペイン語で
penguigo(太っちょ)と呼んだ。16世紀にはこの語は英語に入ってpenguinとなったとする。
時を同じくして、南半球を探検しペンギンを初めて見たヨーロッパ人は、オオウミガラスに良く似た形態・生態のこれらの海鳥を同じ「ペンギン」の名でよんだという。これらは特に区別せず「ペンギン」と総称され、混同されることも多かった。
ウェールズ語説
「ペンギン」は古代ウェールズ語のpen-guyn(白い頭)に由来し、オオウミガラス(頭部が白い)を指すのに12世紀ごろから使われていたという仮説。しかし、1次史料は現存せず、疑問視されることもある。
オオウミガラスの絶滅
語源的には「ペンギン」はオオウミガラスに由来したが、オオウミガラスのみを指す時代が長く続いたわけではなく、オオウミガラスと(南の)ペンギンが「ペンギン」と呼ばれるようになったのはほとんど同時期である。
南半球の探検が進み、南のペンギンの研究・利用が増える一方、オオウミガラスは乱獲により17世紀ごろから激減し、18世紀には猟が商業的に成り立たなくなり、1844年には絶滅した。これにともない、「ペンギン」は南のペンギンを指すことが徐々に多くなり、ついには完全に南のペンギンのみを指すようになった。